学長の挨拶

小さな失敗を重ねた人を求む

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千葉敬愛短期大学
学長 明石 要一

「敬短」(敬愛短期大学の略称)が求める生徒像は、これまでに小さな失敗を重ねてきた人たちです。
 今、企業では大学時代に体育会を経験した人を求めています。それは何故でしょうか。上下関係の人間関係が上手いとか、ガッツがあるとかではないそうです。それらより、多くの失敗経験を高く評価するそうです。
 スポーツの世界では全勝はあり得ません。いつも勝つとは限りません。負けるときがあるのです。打ちのめされ、悔しくて挫折を味わいます。
 失敗体験を糧にして、次の試合に向かうのです。ここから、負けず嫌いで困難にもめげずに這い上がる「へこたれない」精神が芽生えるのです。
 高校生の皆さんは、これまでに失敗を避けてきた人が多い、と思います。比較的安全な道を歩んできたことでしょう。それでは困るのです。教育、とりわけ幼児教育を担当する人は、達成は失敗の積み重ねという経験を持って欲しいのです。
 幼児教育はトライ・アンド・エラー(試行錯誤)です。様々な方法を試みて一つの筋道を見出していきます。一度のつまずきであきらめてはいけないのです。へこたれてはいけません。そのためには、好奇心を持ってチャレンジし、失敗をしながらも根気よく追求する志が必要です。「失敗」は達成の母、なのです。ですから、「敬短」は小さな失敗をたくさんした人を求めています。

 幼児教育はロボットができない

 10年後に消える職業が半数を超える、という報告があります。人工知能のロボットが仕事を行うようになるのです。すでに長崎のハウステンボスのホテルではロボットが導入されています。東京都文京区の図書館では高齢者対象の読み聞かせはロボットが試験的に行っています。今でも、様々なところで、ロボットが人間のおかわりをしています。
 皆さんは、10年後どんな職業が残ると思いますか。教師の仕事の教科指導は半分ぐらいがロボットができるのではないでしょうか。よい発問と指示をすれば子供の反応は良くなります。発問と指示は定石化が可能です。
 しかし、いじめや不登校への対応、それから運動会や学芸会のような集団行動の指導はロボットでは無理でしょう。
 それでは、教育の世界でロボットが一番苦手にするのは何でしょうか。それは幼児教育です。なぜなら幼児は日々に変化し、成長するからです。幼児は一人ひとり違います。そして、日々に変化するので成長スタイルが一定ではありません。パターン化が難しいのでロボットは追いついていけないのです。
 幼児教育は人間しかできないすばらしい仕事です。まさに価値ある仕事です。「敬短」は皆さんに、豊かで刺激的な環境を提供できます。一緒に歩み、価値ある仕事をする人になろうではありませんか。心からお待ちしています。

千葉敬愛短期大学 学長 明石 要一