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ジグソーパズルでダウン症候群の子どもの特性を学び、保育の工夫を考える

  • 学生生活

保育・幼児教育の現場にはさまざまな個性や障害をもった子どもがいます。6月13日(木)の「特別支援教育」(藤川志つ子 准教授)ではダウン症候群について学びました。ダウン症候群とは、21番目のヒト染色体が通常は2本あるところ、3本あることで起こる生まれつきの障害です。ダウン症候群は親からの遺伝ではなく偶然の染色体異常によるもので、人種を問わず誰にでも起こりうるものです。

ダウン症候群の子どもには軽度から重度の知的能力障害があり、短い指による不器用さ、小さな顎による咀嚼の困難など、幼稚園・保育園生活で様々な不便があります。例えば、ダウン症候群の子どもには関節や筋肉が極端に柔らかいという特徴もあります。特に頸椎(首の骨)が弱い子の場合には、マット運動をする際には事前に保護者に確認する必要があります。保育者・教育者はこのような特徴のある子どもに対して適切な対応を考えることが求められます。

軍手をはめてジグソーパズル

今回の授業では、「指が短く、不器用」というダウン症候群の特徴を体験するために、学生たちは軍手をはめた状態でジグソーパズルに挑戦しました。わずか20ピースの簡単なジグソーパズルでも、ピースがつかみにくく、学生たちはいつもより時間がかかっていました。実はこのジグソーパズルは藤川准教授があえて選んだもので、ダウン症候群の子どもにとって遊びにくい特徴をいくつももっています。子どもの集中力は5分ももたないので、せっかくのパズル遊びを通じた教育も、遊びにくければ途中で投げ出してしまうかもしれません。

学生たちは、グループごとにダウン症候群の子どもがジグソーパズルを楽しむにはどのような工夫をしたら良いかを話し合い、発表しました。例えば、ピースに持ち手をつける、大きなピースを使用する、外枠のあるジグソーパズルを選ぶ、後片付けをしやすい箱を用意するなどのアイデアが出されました。また、「もう少しだね」「できてるね」といった言葉がけや、集中している時には見守ることの重要性も提案されました。

このように、子どもたちのさまざまな特徴に合わせて、保育者・教育者としてどのような工夫をすべきか、考えることが大切なのです。

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