Kさんは今春敬愛短期大学を卒業し、いなほ保育園で保育士としての一歩を踏み出しました。同じ園には、6年前に敬愛短期大学を卒業したTさんが働いています。実は二人が初めて出会ったのは、Kさんが学生だった頃。ゼミ活動の一環で、Tさんがいなほ保育園の子どもたちを引率して敬愛短期大学を訪れたことがきっかけでした。
そのとき憧れたTさんと、今では同じ職場で子どもたちと向き合うKさん。学生時代の学びや保育士としてのやりがい、そしてこれから目指す保育士像について、お二人にお話をうかがいました。

Kさんの学生時代のゼミ活動中の様子。

一緒に働くからこそ分かる、お互いの魅力
Q. 一緒に働いていて「ここすごいな」と思うところは?
Kさん:Tさんの子どもたちへの声かけです。私が何度声をかけてもなかなか伝わらなかったことが、Tさんが話すと子どもたちがすっと聞いてくれるんです。
Tさん:長くこの園で働いているので、子どもたちも私のことをよく知っているのかもしれません。「これやって」と伝えるより、「どれにする?」と子どもが自分で選べるような声かけを意識すると、子どもたちも受け入れやすいと思います。Kさんは子どもと積極的に関わる姿勢が素晴らしいです。自分から子どもの輪に入っていき、一緒に遊びながら信頼関係を築いています。私が1年目だったころはそこまで積極的に動けなかったので、「すごいな」と感じています。


敬愛短期大学での学びが、今につながる
Q. 短大で学んでいて一番役立っていることは?
Kさん:リトミックです。園の活動のリーダーを任されることがあり、授業でやっていたリズム遊びを思い出して取り入れることができました。「あの時学んでいてよかった」と感じました。
Tさん:意外かもしれませんが、美術の授業です。学生時代に作った制作を思い出して、「これなら子どもたちも楽しめそう」と保育に取り入れることがあります。認定絵本士の授業でたくさんの絵本に触れたことも、今では「この場面にはこの絵本がいいかな」と考えるときの引き出しになっています。
Q. 学生時代に「もっと学んでおけばよかった」と思うことは?
Kさん:子どもの発達や病気についてです。今は水遊びの時期なので、水いぼや手足口病などについて知っていれば、ほかの子どもたちへの感染を防げることもあります。現場に出てから、もっと知識を身につけておけばよかったと感じました。
Tさん:特別な支援が必要な子どもたちとの関わり方です。現場では一人ひとりに合わせた対応が求められるので、今も勉強を続けています。
保育士になって感じた喜び
Q. 一番うれしかった出来事は?
Kさん:初めて子どもたちに「K先生」と呼んでもらえたことです。先生と呼んでもらえたことで、「保育士になったんだ」と実感しました。
Tさん:行事などを通して、子どもたちができなかったことをできるようになった姿を見たときです。一人ひとりの成長を感じられる瞬間は、本当にうれしいですね。


目指す保育士像
Q. Tさんから学んでいることは?
Kさん:保護者対応です。実習や授業では、保護者と実際に関わる機会はあまりありませんでした。T先生は、いつも保護者の立場に立って声をかけていて、「こう伝えればよかったんだ」と気づくことがたくさんあります。日々学ばせてもらいながら、自分の保護者対応にも活かしています。
Q. Kさんを見ていて成長を感じる瞬間は?
Tさん:最初はどうしようかと戸惑っている様子もありましたが、今は自分で考えながら動いているのがわかります。
園長先生から見たKさん
K先生は本当に吸収力がありますね。ほかの先生の良いところを見つけて、自分から聞き、自分のものにしています。まず動いてみて、その中で考えながら覚えていくタイプだと感じています。
Q. これからどんな先生になりたいですか?
Kさん:T先生のようになりたいです。保育の仕事に真剣に向き合っている姿が伝わってきます。私も学び続けながら、今日より明日の方がいい先生になれるよう成長していきたいです。
Tさん:園長先生のように、保護者からも信頼される先生になりたいです。子どもたちが毎日楽しく過ごせるよう、一人ひとりと丁寧に関わっていきたいと思っています。
保育士を目指す高校生へ
Q. 保育士を目指す高校生へメッセージをお願いします。
Kさん:実習に行ったときは、「自分には保育者は向いていないんじゃないか」と不安になることもありました。でも、自分のやりたい保育ができることは本当に楽しいです。あきらめずに、自分に合った園を見つけてください。私は今、自分の選択が正しかったと確信しています。
Tさん:今のうちにいろいろなことにチャレンジしてください。たくさんの経験や知識は、きっと保育にも活きてきます。

今回の取材では、お二人とも「園長先生が普段から保育に入ってくださることが心強い」と話してくれました。現場をよく知る園長先生だからこそ、子どもたちの様子だけでなく、先生たち一人ひとりの成長もしっかり見守っているのです。